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252月/17

米軍機の見分け方 テールコード

米海兵隊基地である岩国基地は、在日米軍や在韓米軍航空機が相互の部隊の移動やアメリカ本土への帰還の際に途中給油を行う中継点としても良く使用されることから様々な航空機が飛来します。

オスプレイが初上陸したのも岩国基地ですし、最近ではF-35Bステルス戦闘機が日本初で配備されました。岩国基地は軍用機の撮影スポットとしても有名で、たくさんの航空機ファンが集まっています。

写真をお借りしている戸村良人さんの「行動の写真集(米軍岩国基地監視)」によると、2013年から2016年の4年間で、米軍機57機・自衛隊機38機・米軍チャーター民間輸送機24機・米軍チャーター民間輸送船・海上自衛隊呉基地所属艦船(26隻)を観測したそうです。

これだけの写真を撮り続けられていることに頭が下がる思いです。まさに行動の写真家!!

「基地を視れば世界がわかる」

世界中で展開している米軍の動向は、今起きている世界情勢に直結しています。

どんな軍用機がいつ、どこから来たのか?

何のために?

今、基地にいる軍用機は?

どこに飛び立ったのか?

 

とはいえ・・・基地監視には地道な努力が必要です。日々の騒音に慣れてしまって気が付かないこともあります。仕事や学校の帰り道、轟音にふと空を見上げた時、どんな航空機が飛び去って行ったのかがわかると関心も深まるのではないでしょうか?

マニアックなことはわかりませんが、軍用機を見分ける助けになれば幸いです。

テールコードで所属基地や部隊を知る

米軍用機の尾翼にはテールコード(ベーステールコード)と呼ばれる2文字のアルファベットが書かれています。これはこの機がどの基地のどの部隊に属しているかを判別するものです。

これを調べることで、この機がどこから来たのか知ることができます。

沢山あって大変そうですが、便利なデーターベースで簡単に調べることができますヽ(^o^)丿

このサイトのEnter Tail Code:に調べたいテールコードを入力して検索すると、所属する基地と部隊を調べることができます。

2017年1月、岩国基地に初配備されたステルス戦闘機F-35Bを調べてみましょう。

 

 

ちょっと見えにくいですが、尾翼にVKと書かれています。

GLOBEMASTER TAIL CODESのサイトでVKを入力して調べます。

結果は?

 

次に、所属部隊をクリックしてみます。

英語でわからない・・・という場合、パソコンの素敵な機能を利用しましょう。

すると!!

テールコードVKのこの航空機は、

アメリカ カリフォルニア サンディエゴにあるMCASミラマー米海兵隊基地の

MAW-3(第3航空師団) MAG-11(第11飛行大隊)所属の

VMFA(AW)-121 海上全天候戦闘機攻撃隊121部隊所属だと分かりました。 

MCASはMarine Corps Air Station 米海兵隊航空基地

MAWはMarine Aircraft Wing 米海兵隊航空師団

MAGはMarine Aircraft Group 米海兵隊飛行大隊

ちなみに米海兵隊岩国基地は?

米海兵隊太平洋軍第3遠征軍(在日米海兵隊)の

MAW-1(第1航空師団)MAG-12(第12飛行大隊)

VMFA(AW)-242 海上全天候戦闘機攻撃隊242部隊

と、ここで・・・あれ?調べていたのは最新鋭ステルス戦闘機F-35Bのはずでした。

検索結果に出てきた航空機はF/A-18Dホーネットになっています。

そこで、サイトの最終更新日を見てみると・・・2009年になっています。8年も前の情報ですね(>_<)

米海兵隊岩国航空基地の公式ホームページで、F-35Bのニュースを見てみましょう。

http://www.mcasiwakunijp.marines.mil/News/News-Article-Display/Article/1053367/f-35bii/

2017年1月18日、第121海兵戦闘攻撃中隊(VMFA-121)が岩国基地に到着した。

VMFA-121は米海兵隊ユマ航空基地から岩国航空基地へと駐留基地を変更し、第三海兵遠征軍(IIIMEF)、第一海兵航空団(1stMAW)、第12海兵飛行大隊(MAG-12)所属の部隊となる。(中略)

VMFA-121に装備されているF-35BライトニングIIは、現在、岩国基地に配備されているF/A-18ホーネットおよびAV-8BハリアーIIの後継機になる予定。

 

F-35BはF/A18ホーネットの後継機なので、部隊ごと岩国基地に移駐してきたわけですね。

米軍の組織編成は複雑で変更も多いのですが、テールコードは部隊行動を追うヒントになってくれるようです。

132月/17

軍用機の名前のつけ方は?

オスプレイが岩国に陸揚げされたときは、メディアでも大きく取り上げられました。

オスプレイ(V-22)には、海兵隊用の輸送機MV-22、アメリカ特殊作戦用の空中突撃用機CV-22、海軍用のMV-22があります。普天間基地に配備されたのはMV-22になります。

アメリカ軍の軍用機はどのように名前を付けられているのでしょうか?

MDS指定(Mission Design Series)

1962年に国防省によって導入された共同命名規則で、軍用機だけでなく航空機やミサイルなど飛翔体に付けられているそうです。

主な軍用機の構成要素は6つ!!

航空機の種類 Vehicle Type(機体種別記号) – (1)
航空機の基本的な使命  Basic Mission(基本任務記号) – (2)
航空機の変更された任務 Modified Mission(任務変更記号) – (3)
設計番号 Design Number(設計番号)(D) – (4)
シリーズレター Series(シリーズ)(S) – (5)
ステータスプレフィックス Status Prefix(現状接頭記号) – (6)

正式名称は、MDSのM (Mission) が示す現状 / 任務 / 機体種別(任務記号)とD (Design) が示す設計番号S (Series) が示すシリーズの3つの基本的な部分によって付けられています。

まずは基本的な形を覚えましょう☆

軍用機命名の基本形
(6)(3)(2)(1) ー(4)(5)

航空機の種類 Vehicle Type(機体種別記号) – (1)

標準機体でない機体種別を特定します。

  • G:Glider – グライダー
  • H:Helicopter – ヘリコプター(回転翼航空機)
  • Q:Unmanned Aerial Vehicle – UAV(無人航空機)
  • S:Spaceplane – スペースプレーン(宇宙飛行機)
  • V:VTOL / STOL – VTOL機(垂直離着陸機)・STOL機(短距離離着陸機)
  • Z:Lighter-Than-Air Vehicle – 軽航空機(飛行船・気球)
  • D – UAVコントロールセグメント(無人航空機用の地上統合制御装置)
航空機のタイプは何?(標準の飛行機以外)-(1)
RAH-66A
ヘリコプター
NKC-135A
なし(標準の飛行機)
YF-22
なし(標準の飛行機)

航空機の基本的な任務  Basic Mission(基本任務記号) – (2)

  • A:Ground Attack – 攻撃機
  • B:Bomber – 爆撃機
  • C:Transport – 輸送機
  • E:Special Electronic Mission – 特殊電子装備(電子戦機、早期警戒機など)
  • F:Fighter – 戦闘機
  • L:Laser-Equipped – レーザー装備
  • O:Observation – 観測機
  • P:Maritime Patrol – 哨戒機(海上巡視)
  • R:Reconnaissance – 偵察機
  • S:Antisubmarine Warfare – 対潜機
  • T:Trainer – 練習機
  • U:Utility – 汎用機
  • X:Special Research – 研究機(Xプレーン)
基本的な任務は何?(タイプ(1)と変更された任務(3)を含む場合は省くこともある)-(2)
RAH-66A
攻撃ヘリコプター
NKC-135A
輸送機
YF-22
戦闘機

航空機の変更された任務 Modified Mission(任務変更記号) – (3)

  • A:Attack – 攻撃(グラウンドアタック)
  • C:Transport – 輸送(貨物)
  • D:Director – 指揮(ドローンのような無人航空機の制御用に改造されたもの)
  • E:Special Electronic Installation – 特殊電子装備(大規模な電子機器の追加)
  • F:Fighter – 戦闘(空戦)
  • H:Search and Rescue/Medevac – 捜索・救難 / 航空救急
  • K:Tanker – タンカー(空中給油)
  • L:Cold Weather – 寒冷地仕様(北極または南極の環境)
  • M:Multimission – 多用途
  • O:Observation – 観測(敵や潜在的な敵の位置の観測)
  • P:Patrol – 哨戒(海事パトロール)
  • Q:Drone – ドローン(UAVまたは無人機)
  • R:Reconnaissance – 偵察(敵軍、領土、施設の航空偵察)
  • S:Antisubmarine – 対潜(敵の潜水艦の探索、配置、攻撃)
  • T:Trainer – 練習
  • U:Utility – 汎用(ベースサポート航空機)
  • V:Staff – 要人輸送( VIP /米国大統領が使用する航空機に限定)
  • W:Weather – 天気予報(気象観測と空気サンプリング)
変更された任務はある?(設計目的とは違う任務に変更されているか)-(3)
RAH-66A
偵察攻撃ヘリコプター
NKC-135A
空中給油輸送機
YF-22
戦闘機(任務の変更なし)

ステータスプレフィックス Status Prefix(現状接頭記号) – (6)

通常、正規の軍務に運行されている機体には使用しません。

  • C:Captive- 打ち上げができないロケットとミサイル。
  • D:Dummy- ダミー。非飛行ロケットとミサイル、通常は地上訓練用。
  • G:Permanently Grounded – 地上設置。通常、乗組員の地上訓練と支援のため。
  • J:Special Test (Temporary) – 特別試験(臨時)試験のために一時的に設備が整備された航空機。
  • N:Special Test (Permanent) – 特別試験(永久)常設。試験のために装備され、元の構成に戻すことができない航空機。
  • X:Experimental – 実験的。まだ軍が受領していない航空機又は標準構成が確定していない試作機に適用される。
  • Y:Prototype -プロトタイプ。試作。(当初は構成が決定されたデモンストレーション機に適用されたが、最近は、生産を意図する全ての航空機のプロトタイプに適用される。“Y”記号が伝統的な“X”記号より危険が少ないことを意味したため、1970年代から大部分のプログラムにおいて政治的理由のために“Y”記号が好まれている。)
  • Z:Planning – 計画フェーズ。計画段階/開発前段階。実際の航空機ではありません。
機体の現状は?(通常運用の機体には使用しない)-(6)
RAH-66A
偵察攻撃ヘリコプター(なし)
NKC-135A
空中給油輸送機の試験機
YF-22
戦闘機のプロトタイプ

設計番号 Design Number(設計番号)(D) – (4)

同じ任務を持つ航空機の各々の設計に割り当てられるシリアル番号。任務記号と設計番号をダッシュ(-)によって分けて記述されています。

命名システムによると、航空機の機体種別又は標準機体の基本任務ごとに連続して番号を振られることになっているが、最近は例外も多いようです。

たとえばF-14、F-15、F-16など、米国の飛行機のFighterクラスに従ってつけられましたが、研究機であったX-35は、戦闘機の次の番号がF-24であったにもかかわらず、戦闘機になるとF-35に改名されました。

ハイフンの右側にあるデザイン番号は?-(4)
RAH-66A
偵察攻撃ヘリコプターの66番目(現行の攻撃ヘリAH-64アパッチにステルス武装して偵察用に開発された)
NKC-135A
空中給油輸送機135番目の試験機
YF-22
戦闘機22番のプロトタイプ

シリーズレター Series(シリーズ)(S) – (5)

同型の航空機の異なるバージョンは、“A”から始まり順に増えていく1文字のシリーズ記号 (Series) を使って詳細に示されることになっています。

ただし、数字の“1”及び“0”との混同を避けるために“I”及び“O”は使用されません。

しかし、どれだけの変更や時間の経過があればバージョンが変わるのかは明らかにされていませんし、F-16Nの「N」のような特定の顧客を指定するための「Navy」などの例外も多いようです。

その航空機のバージョンは?-(5)
RAH-66A
ファーストモデルの偵察攻撃ヘリコプターの66番目
NKC-135A
ファーストモデルの空中給油輸送機135番目の試験機
YF-22
戦闘機22番のプロトタイプ(バージョン変更なし)
航空機の答えを見てみよう!!
RAH-66A
NKC-135A
YF-22
その他
  • 愛称・・・FA-18ホーネットやC-130ハーキュリーズなどニックネームがついているものが多いです。ただし、軍用機の場合は正式名称ではありません。
  • Block(ブロック)・・・航空機専用。シリーズ又は設計の範囲内で定義された構成(「ブロック30」のように記述)。
  • メーカー記号・・・製造元のメーカーを表すアルファベット記号

😯  F/A-18ホーネットは、AF-18(攻撃戦闘機)という名称になるはずだけれど、多用途任務能力が最も初期の段階から組み込まれたという事実を強調するために非公式の名称がつけられました。(なお、公文書ではFA-18)

しかし、他にこれに該当する航空機、例えばF-16やF-15Eは任務変更記号“A”を与えられることさえなく、それらの“F”記号がそのままになっています。

軍用機の名称には例外も多いようですが、その命名からタイプや任務、開発された状況などいろいろ読み取れるので、調べてみるのも面白いですね。